タバコと数式は思い出の中に ~私の好きな人は先生~
「葵ちゃーん!!」


私がよく行くクラスの、2年生の女の子集団だ


「葵ちゃんもパン買いに来たん??」



人懐っこく話しかけてくのは、その集団の中のサクラちゃん

背が小さめで、長くのばした髪を校則どおりにむすび、気になるようなメイクもしていない、優等生的な雰囲気を持つ子だ

教師がこんな風に、贔屓目してはいけないが、サクラちゃんの持つ雰囲気に悪い気はしない

優等生風でいて、こんな風に積極的に話しかけてきてくれるタイプは本当に接しやすい


「私は友達の付き添いなのですよ」


ここの先生方は、大半が生徒に敬語を使うので、私も頑張ってみようとするが、何か変になる

塾の講師をしている時も、最初はちゃんとした敬語、とまではいかずとも、丁寧な言葉を使おうと思っていたのに、今では田舎の関西弁が全面にでていたりする

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