Ri.Night +
「うん、まぁそうなんだけど、そこの総長さんが今作るって聞かなくてね」
「へ?」
苦笑する壱さんの視線の先にいるのは我らが総長様で。
自分が話題に出てるというのに、素知らぬ顔でカレーを食べている。
まぁ、十夜らしいと言えば十夜らしいんだけど。
「ねぇ、十夜、なんでこんな早くから特攻服作ったの?総長になるのはまだまだ先の話なのに」
「…………」
「十夜?おーい」
責めてる訳でもないのに、何故かだんまりを決め込む十夜サン。
聞いても答えてくれないのは良くある事だけど、すんなり答えてくれないと何かあるのだと勘繰ってしまう。
「とーおーやー」
答えてくれそうにないから、顔を覗き込むという最終手段に出た。
こうすると、必ずと言っていいほど折れてくれるから。