永遠片想い〜偽り女子の恋物語〜
「ただいまー。」


玄関を通るたびいつも思い出す。


母さんのこと。


全く寂しくないなんて言ったら
嘘になるけどやっぱり思い出しちまうもんなんだな。


けど、紗江子の顔を見ると
寂しさはなくなる。


『おかえり。敦。』


駆け寄って笑いかけてくれる母さんが懐かしくてあの頃には決して戻れないんだけど戻りたいなーなんて
思ってしまうんだ。


「おかえり。敦くん。」

え?


玄関の前に立つのは母さん……


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