永遠片想い〜偽り女子の恋物語〜
「さぼろっか?小梅。」


薫は優しい顔で笑う。
なんでもお見通しなんだね、薫には。



連れて来られた場所は女子トイレ。



「なんでわかったの?」


あたしはもう既に震えている
声で聞いた


「わかるよ。だって小梅、あたしと遊んだ日の帰り1人で帰っちゃったじゃない。」


そうだ……
あの日、薫と遊ぼうとした日……



好きな人がどんな人か聞いてあたし……すっごくショックを受けてしまって
薫をおいて先に帰っちゃったんだ。



「ごめんね。薫。あたし、あの時……」


「謝らなくていい。普通落ち込むから。」


今日は優しい薫。
あたしの頭を綺麗な手で撫でてくれる


いや、薫はなんだかんだで
いつも優しいんだよね。


ただクールなだけで。


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