永遠片想い〜偽り女子の恋物語〜
今できることはゆっくり帰ること。



家族が誰1人いない家に。



ガチャ……


静かに響くドアの音。



俺が帰ってきたって誰も何も言わない


誰もいないのだから。



別に寂しくなんてない。


自分に言い聞かせた。


『敦くんお帰り!』


『ご飯出来てるよ。』


思い出すのは温かいあの子。


菅田を好きとか言っておきながら
矛盾している。


しっかり紗江子も好きなんじゃないか


着替えもしないでボフンッと
ベッドに倒れ込み考えた。


菅田と……紗江子のこと。


『おっはよ!敦!』


『あたしが……家族なるから……』


初め、似てないとか言ったが
あの2人は笑顔がすごく似てる。


何やってんだ。俺。


紗江子からも逃げて…
菅田のことも傷つけて……


最悪すぎる。


ゆっくりと俺は目を閉じた。


「菅田……紗江子……ごめん。」


そして寝ながら傷つけてしまった
彼女達に謝っていた


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