永遠片想い〜偽り女子の恋物語〜
『三澤にすりゃよかったのに。』


ああ言ったのはもっとあいつに
好きって言ってもらいたかったから。


試したんだ……
だけど、あいつは俺のこと好きって言ってくれてそしてあいつが悩んでいることを知った。


『敦だって同じじゃん!紗江子の方が好きなくせに!』


確かに俺が恋に落ちたのは同居生活を始めてからだ。


だけど、俺が恋に落ちたのは-------


「これでよし。」


小梅を部屋まで運び、ベッドに寝かせる


「ったく、アホ。無理してんじゃねーよ。」


小梅の苦しそうな寝顔に呟く。


「小梅ー。帰ったわよ。」


ドア越しから聞こえる優しい声は小梅のお母さんのもの。



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