永遠片想い〜偽り女子の恋物語〜
「ばか……なんで抱き締めるの?」


それは俺にもわかんねーよ。
薫のことなんて、ただの幼なじみにしか思っていなかったのに。


「うるさい。黙って。」

きゅっと薫を抱き締める。


いつも、傍にいた時はそんなに小さく感じたことはなかったけど抱き締めるとこいつの体は小さいと感じた。


「薫。俺さ、自分の気持ちわかんなくなった。だから……返事もうちょっと待ってくれる?」


「………」


「必ずするからさ。」


「ばか……忘れてたら承知しないんだから……」


今度は薫の腕が俺の背中に回る。


もうちょっとこのまま…
抱き合っていたい……


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