永遠片想い〜偽り女子の恋物語〜
「うっ………」


嫌われてる。


その事実が辛すぎて涙が出てきた。


「小梅………」


「お願い。薫。言わないで。
敦、あたしがすっぴんだと優しいの」


「わかったよ。でもそれでいいの?波木くんが見てるのって偽りのあんたなのに。」


ずきん。


偽りのあたし。


だけど、あたしに向けられた笑顔は本物で


あたしが名乗らなければ敦はずっと優しい


だからまだ言わない。

言えない。


「ま。あたしは小梅の味方だから」


薫……


「ありがと……薫……」


< 63 / 298 >

この作品をシェア

pagetop