永遠片想い〜偽り女子の恋物語〜
*好きな子*
【小梅サイド】


「はぁっ……はぁっ……」

あたしは誰もいない朝の廊下を
1人で走る。


メイクが落ちたぐちゃぐちゃな顔で……


やばい!ばれた!
絶対ばれたよ。あれ!



もう嫌われた。
敦に嫌われちゃった。あたし


どんっ。



「いって……小梅?」


廊下の曲がり角を接触するに
辺り、あたしは誰かと思いっきり
ぶつかった。


三澤くん。


三澤くんはぶつかった肩を押さえながらあたしを見ている。


あたしは泣いているので
下を向いて黙る。


「どうした?」


けど、泣いていることなんて
隠せなくてすぐに見抜かれてしまう


< 98 / 298 >

この作品をシェア

pagetop