東の空の金星
「シマ、愛してる。もう、ずっと前から…」と囁いて、私の体をゆっくり掌で辿って行く。

「私もとっくに愛してました。」と目を開けて、柔らかく見つめてくる瞳を見あげると、

「良かった。もう、俺から離れるな。」

「それは私のセリフです。」

と私が笑うと、大和さんは微笑んで、
柔らかくくちづけを繰りかえしながら、私の身体を探る。

激しくなるくちづけと、指の動きで私の身体は弓なりになり、我慢できない声が出る。

オトナの大和さんは焦らすのも上手だ。

「やっ…」

「イヤには思えない。」

と掠れた声で耳元で囁やいて、器用な唇と指先で私をジリジリ追い詰めていき、
私の心と身体は大和さんの言葉と愛撫で
もう、トロトロに溶けだしていて
意識が飛んでしまいそうだ。

「もう、我慢できないな。」

と大和さんは苦しげな声で囁いてから私の中に深く沈み込む。


私は大和さんの思いのままだ。

大和さんの激しい動きに

声をあげ、背中にしがみつき、体を震わせる。

抱きしめられる腕の強さや、囁くように何度も私を呼ぶ声に

やっと、愛されている。と実感して、涙が溢れる。

大和さんは私の涙を唇で吸い取って

愛してると何度も言ってくれる。

溶け合うような快楽と、
激しい熱を何度も受け止め、

朝方になってようやく私は大和さんの腕の中でやっと許され、
眠りについた。


…激しいな。42歳。

と私は心の中でそっと呟いた。
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