東の空の金星
私と大和さんは慌てて立ち上がる。


「上手くいってるんだ。」とニヤニヤマスターが言うので、

「上手くいってません!!」と私が赤くなって言うと、

「シマ、どう言う意味だ!?」と大和さんが怒る。

「だって、プロポーズもされてないのに、
どうして結婚する話になってるんですか?!」と私が怒ると、

「…」大和さんが言い返せずに私を睨み返す。


「先輩、プロポーズしちゃえば?」とマスター。

「な、何をいってる。」と大和さんが呆れた声を出すけど

「だって、ずっとそばにいるっていったんでしょう?」と遥香さんが笑う。

…ふたりともいつから聞いてたの?…


「こっ、心の準備が…」と私が真っ赤になって呟くと、

「…指輪も用意してないし…」と大和さんも顔を赤くする。



「シマちゃん。大和さんは指輪の用意ができたらプロポーズするんですって。
…考えてあげてね。」と遥香さんが私に微笑みかけ、

「手のかかる人達ですねえ。」と抱っこしていた美羽ちゃんに微笑みかけた。
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