東の空の金星
日曜の朝、私が暗いうちに起き出して、
そっとキッチンに行こうとすると、
眠れなかったらしい大和さんがいつものソファーで爆睡していた。
しょうがないオジさんだ。
楽しみにしすぎて眠れないなんて、遠足の前の子どもみたいだ。
私はそっと大和さんの髪を撫でてキッチンに向かう。
案外柔らかい癖っ毛で、可愛らしい。とちょっと楽しくなった。
私が窓際で金星に挨拶し、
『茶色い月』を山ほど焼いていると、
店の電話が鳴って、マスターから、
「女の子でした。母子ともに元気です。」と泣きながら電話があった。
飛び起きてきて電話に出た大和さんも、
そばで聞いていた私ももらい泣きをしてしまう。
私達は誰も口にしていなかったけれど、
遥香さんは高齢出産と言われる年齢だったので、
赤ちゃんが無事に生まれることも、遥香さんが無事に出産を終えるのも、
とても心配されていたのだ。
でも、良かった。
すごく嬉しい。
私と大和さんは病院の朝ごはんに間に合うように、
たくさんのパンを持って車に乗り込んだ。
そっとキッチンに行こうとすると、
眠れなかったらしい大和さんがいつものソファーで爆睡していた。
しょうがないオジさんだ。
楽しみにしすぎて眠れないなんて、遠足の前の子どもみたいだ。
私はそっと大和さんの髪を撫でてキッチンに向かう。
案外柔らかい癖っ毛で、可愛らしい。とちょっと楽しくなった。
私が窓際で金星に挨拶し、
『茶色い月』を山ほど焼いていると、
店の電話が鳴って、マスターから、
「女の子でした。母子ともに元気です。」と泣きながら電話があった。
飛び起きてきて電話に出た大和さんも、
そばで聞いていた私ももらい泣きをしてしまう。
私達は誰も口にしていなかったけれど、
遥香さんは高齢出産と言われる年齢だったので、
赤ちゃんが無事に生まれることも、遥香さんが無事に出産を終えるのも、
とても心配されていたのだ。
でも、良かった。
すごく嬉しい。
私と大和さんは病院の朝ごはんに間に合うように、
たくさんのパンを持って車に乗り込んだ。