恋人未満のルームメイト（大きな河の流れるまちで。リメイク版）
化粧を終えて何を着て行こうかと考えながら、
寝室の奥のウォークインクローゼットと思われる扉を開けると、
広い空間が現れた。

右側にリュウの服が並び、左側に私の服がかかっているが、
手前に見慣れない服が何着か入っている。
灯りをつけてみると、まだ、タグがついたままだ。


「今日は、スカート履いてね。」
とクローゼットの入り口にリュウの姿。

私の驚く顔に満足したようで、
「森さんのセレクトだからナナコに似合うと思う。」と笑った。


ワンピース2着と、スーツと、少しカジュアルなドレスが2着。
靴の箱と、バッグの箱もそれぞれの下に置いてある。

どうしよう、
嬉しいけど、私に不相応ではないのかな、と心配になる。

服の前で不安な顔をしていたのがわかったようで、リュウは
「大丈夫だよ。奥さん」と笑って、手に持っていた。ネックレスを首につける。

「これは、出会ってから半年の記念。」

と鏡に映っているのは、
インフィニティの名前がついたダイヤモンドがちりばめられたネックレス。
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