恋人未満のルームメイト（大きな河の流れるまちで。リメイク版）
ルームシェアについては、ナナコの生活を支えるために必要だと、決断した。
壮一郎は、近づきすぎだと、言ったが、
桜子は生活をフォローするには良いかもしれないって賛成だった。

それに、俺がいない間、他の男を近づけないためにも、
一緒に暮らすのは大きなメリットがあった。

まあ、菅原は、最後まで、食い下がってきたけど。
大きくリードできたのは、確かだ。

おまけに、ナナコは食べるのが好きなだけじゃなく、
料理を作るのも上手くて、想定外に俺はガッツリ胃袋までつかまれた。

こんな風に仲良く暮らしてて、
振られたら、かなりのダメージになるのは確実で、
強引に迫るのはますます、難しくなった。

ナナコの裸を思いがけず、見てしまったが、
首にかけられた修一のネックレスが、俺を酷く臆病にしたし、

ナナコは昔出会った頃のように、
優しく、目の前の相手のことを良く考えてくれる。
当然、俺に対しても、弱っている時は側にいて、
優しくしてくれていても、それ以上は、決して、踏み込んでこなかったからだ。
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