あの日失った想い
「由佳里…………」




クラスは仁美の呟きしか聞こえないぐらい静まり返っていた。




チラッと郁麻くんの様子を見たが、何も無かったかのようにまた読書をしていた。





あーあ、初日そうそうクラスの雰囲気壊すなんて、どうかしてるよ…私……




「おーい、席につけー!朝のHR始めるぞー!」




まるでクラスの沈黙を破るかのように、絶妙なタイミングで担任代理が入ってきた。








本当にバカな私……





そして式に行くと、とてつもなく長い校長の話と、担任発表で終わった。

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