あの日失った想い
由佳里の家のインターホンを鳴らした。

前に作戦会議のとき、由佳里の家を訊いていたので、場所はすぐ分かった。


「誰?」


由佳里の小さな声。俺は拒否られるかもしれない。

「郁麻」

「…」


名を名乗ったが、沈黙が続いた。

が、次の瞬間、扉が開いた。

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