あの日失った想い
「私は笑わない。だって、あなたが郁麻のこと好きだって気づいてたよ」




でもね、あなたのやり方は間違っていたの。



だって、その証拠に私は傷ついたんだよ。




「たしかに、私はあなたを憎んだよ。あなたにたくさんヤキモチも妬いたよ。

人を傷をつけた方は、すぐにそのことを忘れていく。


でもね、傷をつけられた人はどう思うと思う?1度負った傷は死ぬまで消えない。


私も、修学旅行のときの傷はきっと消えないと思う」




「だったら……」





「でもね、人が人を好きになるのはあたりまえ。


あなたは私なんかよりもたくさん郁麻をずっと昔から見てきている。




正直妬いちゃうけどね。



彼のことをずっと好きで、勇気を出して告白したんでしょ?



だけど、結果はダメだった。



これのどこが笑えるの?私はすごいと思うよ」


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