あの日失った想い
「郁麻、お父さん思い出そう。たぶん、もう1度手術をしたら、もしかしたら……



あくまで私の予想でしかないけどね。



あなたのお父さん、あなたに忘れられてちゃかわいそうだよ。



死んでも死にきれないじゃん」




私は郁麻の手を両手で握った。



こんなに弱々しい彼は彼らしくない。



見ていると、こっちまで辛くなってきて…


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