あの日失った想い
そして、私たちは授業に入った。授業中はみんなと話せないから少し暇。




しかし、それでサボると成績と進路が心配になる。




取り柄の無い私は、成績が命なの。






「由佳里ー、今日は部活休みだから一緒に映画行かない?」



「映画?」




帰りのHRが終わって仁美に唐突にぶつけられた質問。




考えていたけど、すぐに答えは出ていた。


帰っても正直、暇なだけだ。なので私は、すぐに仁美に承諾した。


それから私と仁美は、ハルと郁麻にさよならを言って、教室を後にした。




「久しぶりの休みだから、満喫しよっ!」




「私は帰宅部だから基本休みだよ。何の映画見るの?」




私は微笑して、彼女の肩にぽんと手を置いた。

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