あの日失った想い
私は両手を広げた。ボールパスって意味だよ!





郁麻は一瞬戸惑っていたが、すぐに理解し、パスしてくれた。





「ねぇ、私から1本取ってみてよ!そのかわり、私は初心者だから手ぬいてね!」




我ながら子供みたいな提案をしたと思う。




ん?バスケ出来るのかって?そんなの関係ないじゃん!





ルールは簡単よ。郁麻は私からボールを取り、ゴールに入れる。私はひたすらボールを守る。






「余裕」






彼は荷物をその場に投げ捨て、私の案に乗ってくれた。

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