あの日失った想い
「えへへ…仁美おはよ。サックスかっこいいね!」


「おはよー!朝から元気だね……
じゃないでしょ!?大怪我したらどうすんの!ちょっと待ってて!楽器片付けてくるから」


仁美はナイスノリツッコミをして、早足で部室に戻って言った。


本当に仁美はお母さんに似て、心配性だな。

私は大人しく、仁美を待つことにした。











「で?どうしたの、朝っぱらからニヤニヤして」
「え?してないよ!ニヤニヤとか」


あの後、仁美は約束どおりすぐに来てくれた。そして、今は教室にいるのだ。


「してたわ。何かいいことあったんでしょ?」

「そうなの!昨日ねーーー」

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