あの日失った想い
熱のせいか…由佳里がすげぇかわいく見える。


彼女がキッチンを使うために部屋出ていった。
その後は、ボーッとベッドで考え事をしていた。


花恋のことが頭からはなれない。

あの時、泣きながら花恋が言おうとしたことを俺は分かっていた。


花恋は、『もう一人にしないで、ずっと一緒にいて』と言いたかったのだろう。



俺は花恋の涙に弱い。あいつをどうすればいいのだろう。



「郁麻、出来たよ」

「あぁ」


由佳里が熱い鍋を持ってきて俺の部屋に戻ってきた。

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