てるてる坊主にコロサレタ
ほんの数秒前までどしゃ降りだった雨が、静かに退いていき雲の切れ間から月が顔を出した。


これって、あの時と似てる。
さっきの足音といい、まさか……


そして、その月明かりが照らしたモノにわたしたちは悲鳴をあげた。

高さが揃えられている生け垣に、ズボッとめり込むようにうつ伏せている喪服姿の女性の体。
上の階から落ちたと一目で分かった。


「大丈夫ですかっ?! 」


そして駆け寄ったわたしたちはまた悲鳴をあげることになった。
だって、首から上がない。
でもこの体型は見覚えがある。
間違いなく担任の山崎先生。

見つけたら怖いのは分かっているけれど、思わず見当たらない部分を探そうと辺りを見た。
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