てるてる坊主にコロサレタ
「奈穂実、お願い……」


軽い気持ちで言ったのだろうけれど、わたしが真剣に頼んだことで少し困惑しているような顔をした奈穂実。


「あぁ、もう。分かった分かった。で、これなに? 」


奈穂実は話を変えるように、わたしが並べている5つのテスト団子を人差し指で軽く弾いた。

弾かれたテスト団子は勢いよく机から飛び出し、落ちる前にわたしは慌ててキャッチした。


「先週あった残念なテストたちだよ。こんなの親には見せられないからどうしようかと思ってたとこ」

「そんなに結果悪かったの? 顔色真っ青になってるよ」


いくら点数が悪かったといっても、顔色が悪くなるほどじゃないのに。
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