てるてる坊主にコロサレタ
「ごめんねー」
この状況が理解できずにいるわたしを、同じクラスの桜木ほのか通り抜けていった。
いつものように、学生カバンを3つ抱えている。
あ、そっか。そうだよね。
わたしに話しかけてくることなんてあるわけないのに。
慣れるとか思いながら、よりにもよってこんな人達にほんの少しでも期待をしてしまった自分が惨めに思えてきた。
双子にかけよるほのかを目線で追いながらわたしは席についた。
けれど雨のせいで湿り気を帯びているイスと机が不快で、席を1度立つとスカートを整えて座りなおした。
そしてまた、双子とほのかに視線を戻した。