てるてる坊主にコロサレタ
「普通に生活していたら気がつかない景色だよね」
わたしはスケッチブックを取り返すと、机の上に置きなおした。
ここまで仕上げるのにずいぶんと時間がかかってしまったな。
「あ、確かにこの花があそこにたくさん咲いてたね。いい色じゃん」
奈穂実は塗ったばかりの露草の花の色をほめてくれた。
「ありがとう。あと少しで完成なの」
「他にどこを塗るの? 今のままでも充分きれいなのに」
「できてからのお楽しみ。この絵を覚えておいてね。最後の最後に景色が一変する予定なんだよ」
褒められ慣れていないせいで、顔が熱くなっていくのが分かる。
「じゃあ楽しみに待っておくね。……体調良さそうだけれど頭痛おさまった感じ? 」
「うん、奈穂実のてるてる坊主のおかげだよ」
わたしはスケッチブックを取り返すと、机の上に置きなおした。
ここまで仕上げるのにずいぶんと時間がかかってしまったな。
「あ、確かにこの花があそこにたくさん咲いてたね。いい色じゃん」
奈穂実は塗ったばかりの露草の花の色をほめてくれた。
「ありがとう。あと少しで完成なの」
「他にどこを塗るの? 今のままでも充分きれいなのに」
「できてからのお楽しみ。この絵を覚えておいてね。最後の最後に景色が一変する予定なんだよ」
褒められ慣れていないせいで、顔が熱くなっていくのが分かる。
「じゃあ楽しみに待っておくね。……体調良さそうだけれど頭痛おさまった感じ? 」
「うん、奈穂実のてるてる坊主のおかげだよ」