最初のてるてる坊主の歌と雨の日の情景がすごく不気味で、すぐに物語の中にのめり込みました。
ねこいとこさんの文章はとても豊か、かつ繊細な言葉で表現されていて、てるてる坊主や主人公の描く絵など、物語の鍵になるアイテム使いも巧みです。情景がありありと目に浮かんできます。心理描写は特に丁寧に描かれていて、キャラクターの魅力が引き立っていました。
後半はかなりのサプライズが仕込まれていて衝撃を受けました。目まぐるしく変わる展開に、息付く暇もないくらい駆け抜けました。
それぞれの事情が絡まりあっていて、どこかでボタンをかけ違えてしまったゆえに負の連鎖のループが・・・。このループが終わる日は来るのでしょうか。怖さもありつつ、なんとも言えないせつなさが残り、まだ夢からさめないような感覚です。
最後まで展開が読めない、身の毛もよだつホラー作品でした。今後の活動もとても楽しみです!応援しています!