INFATUATOシンドローム

京極高校



制服と一緒に送られてきた紙を頼りに私は京極高校へとやって来た。そして校舎を見て言葉を見失った。

《それを言うなら【言葉を失う】だ》


璃夢「これは……ヒドイ」


落書きはヒドイし、窓ガラスは割れていてヒドイし、みんな頭がカラフル過ぎてヒドイ……

【ヒドイ】の一点張り。見た感じ、黒髪は多分私だけかな?

だって凄いよ?金髪に赤髪、ピンクもいれば白もいる。黒なんて色、どこにも見えない


璃夢「………あんまり見ないようにしよう…」


『ガン飛ばしてんじゃねぇぞゴラァ!』って言って喧嘩売られるからあまり見るなって、荘司さんからの教えを守らなきゃ。

よし、やらないといけない事が紙に書いてあったはずだから、まずはそれを見よう。

そう思い、荘司さん作、通学方法と書かれた紙の次の紙をめくりみる。

えっと……?


その1.クラス表を確認する

その2.入学式にでる

その3.理事長室に行く

その4.帰る


らしい


不良校だけどちゃんと入学式に出ないとダメなのかな?てか、最後の帰るは書かなくてもさすがの私でも分かるよ?

まぁ、とりあえずクラス表見に行かないと。こういうのって大体、玄関のところに貼ってあるよね?中学校はそうだった気がする。

そう思って歩き出した。


ドンッ
璃夢「わぁ!」


しかし、足を踏み出して早々誰かにぶつかってしまったらしい


ヤンキー「あ゙ぁ?テメェ何ぶつかってきてんだよ」


私がぶつかってしまったのはもちろんヤンキー。

服はチャラチャラ、ピアスはジャラジャラ、髪はカラフル。どっからどう見ても優等生な生徒には見えない。

え、今のって私が悪いの?


ヤンキー「オイオイ!骨が折れちまったじゃねぇかよ!さっさと慰謝料20万払えや!」


えぇ!?イシャリョウってそんなにかかるの!?てかイシャリョウって何!?お医者さんにかかるためのお金!?

《お分かりだと思いますが、璃夢はバカです》

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