INFATUATOシンドローム
束になれば勝てるとか考えるあたり、本当に頭が悪いと思う、性根が曲がってると思う。
璃夢「…かかってきて下さい」
1人だろうが20人だろうが関係ない。そのねじ曲がった根性を叩き直してやる。
翼「お、まえ…には…ムリだ…」
すると、ふらつきながらも立ち上がろうとしている八重樫くんが私の腕を掴んでそう言った。
ムリ?
璃夢「無理かどうか決めるのは僕だ。少なくとも君が決めることじゃない」
翼「っ…」
そう言って私の腕を掴んでいる手を外させ、私はヤンキーたちの方へと向かった。
「ウラァアアアア!」
避ける音
殴る音
蹴る音
そして倒れる音
そんな音が屋上に響いた
「くっ……」
武器を持っている割には手応えが全くなくて、相手はもう最後のひとりとなった。
璃夢「あとは君だけみたいですけど、降参しますか?それとも彼らと同じように叩きのめしてあげましょうか?」
「こ、降参だ!俺が悪かった!」
逃げ腰になっているリーダー的ヤンキーはあっさりと降参を言い放った。
呆気ないな…、仲間たちは大人しくやられてくれたのに自分は痛いのが嫌だから逃げるんだ…
璃夢「そうですか。まぁどんな返事であっても痛い目にはあってもらうけどね!」
そしてヤンキーにトドメの一撃をかけた
「うぐっ……」
バタンッ
璃夢「無駄な頭使うくらいなら腕磨きな」
聞こえていないかもしれないが、言わずにはいられなかった。
って!それより八重樫くん!