INFATUATOシンドローム

そう言って大翔さんが八重樫くんの腕を自分の肩に回した。

すると大翔さんの方が私より大きいわけなので八重樫くんの腕が浮き、私にかかっていた重さが無くなった。つまり私は要らなくなった。


大翔「璃夢、お前理事長室のドア開ける係な」


璃夢「了解です!」


私ができることと言えば体に手を添えるくらいだったので扉開ける係をもらえてよかった。


コンコンッ

ガチャ


ノックしたものの返事を待っていられず開けてしまった。仕方ないよね、急いでるんだもん。


大和「勝手に開けんなっ……あれ、璃夢ちゃん!どうしたの?って!八重樫ボロボロじゃん!何?璃夢ちゃんに負けたの?ぷぷぷぅ〜」


大翔「大和、黙れ。さっさと救急箱持ってこい」


そう言いながら大翔さんは八重樫くんをソファーに寝かせた。


大和「ヒドイなー救急箱持ってこないぞー」


璃夢「お願いです大和さん。八重樫くんの手当てをしたいので持ってきてください」


大和「うん!いいぞ!」


不貞腐れた様子だった大和さんだったが、手当てできないと困ってしまうのでそう伝えると嬉しそうに救急箱を取りに行ってくれた。


大翔「璃夢の言うことは聞くのかよ、お前」
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