INFATUATOシンドローム
大翔「必殺技があるからな!あ、ちょっと過激かもしれねぇから璃夢は見んなよ?部屋の前で待ってろ?」


必殺技?過激?よく分からないけど大翔さんの言う通りに扉の前で待つことにした。


ガチャパタンッ

〜〜!



〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!


何やら人の声が中から聞こえてきたが何を言っているのかは全く聞こえず。

最初に誰かが何かを言ったあと、数秒経ってすごい叫び声?呻き声?が聞こえた。たぶん二人分……。

ガチャ

大翔「起きたぞ」


璃夢「えぇっ!すごい!」


部屋から出てきた大翔さんは少しスッキリとした表情をしていた。


大翔「八重樫は起きてないが」


璃夢「八重樫くんが?仕方ないですよ。疲れてるんですから」


昨日あんな事があったんだもん。そりゃ疲れてるよ。まぁもう7時半だから通常なら起きてる時間だと思うけど…


大翔「イヤ、俺が2度目の眠りをプレゼントした」


璃夢「え、プレゼント!?」


まさか八重樫くんの意思ではなく、与えられた睡眠……いやどういうこと?


大翔「俺のやり方で起きるのは大和だけだってことだ」


待って!?一体どんなやり方したの!?


ガチャ

大和「お、おぉ…り、璃夢ちゃん。お…おは…おは…よう……」


璃夢「だ、大丈夫ですか!?お腹抱えて……お腹痛いんですか?」


部屋から出てきた大和さんはお腹を苦しそうに押え、顔は真っ青だった。

昨日変なものでも食べたのかな?それとも逆に食べてなくて空腹?


大翔「あー大丈夫大丈夫。それより飯作ってやれ?八重樫のためにな」


まるで大和さんのことは無視しろとでも言うように私の背中を押して部屋の中へと案内する大翔さん。


大和「お、俺のは!?」


大翔「璃夢はおまえの飯を作りに来たんじゃない。あくまで八重樫のためだ」
< 117 / 540 >

この作品をシェア

pagetop