INFATUATOシンドローム
翼「あぁ、めちゃくちゃ後悔した。……アイツ、最初から俺のこと心配してくれたのに俺は疑って……アイツのこと傷つけたかもしんねぇ。」


大和「璃夢ちゃんが傷ついたかどうかはわかんないから、本人に直接聞きな?」


翼「話しかけても無視されたらどうすんだよ……」


大和「璃夢ちゃんは無視したりするような子じゃないよ」


翼「そうか?」


大和「おう。昨日も真剣に手当してたし、お前が寝たあと帰る時も早く治ってねって言ってたし。あの時だけじゃなくて今も心配してくれてる子だよ?」


翼「今も心配してくれてるのか?」


大和「当たり前。心配してなかったら料理なんて作っていってくれないよ?」


翼「そうか…このご飯も魁が作ってくれたんだもんな」


大和「だからちゃんと礼はいえよ?」


翼「あぁ、わかってる。………さーて、もう授業も始まるし、昼までここでサボるか〜」


大和「おい、サボれとは言ったがここでサボれとは行ってねぇだろ」


翼「だってまだ眠いし」


大和「じゃあ家帰れよ」


翼「帰ったら魁に礼言えねぇじゃん」


大和「だったら保健室とか別んとこ行けよ」


翼「動くのがめんどくせぇ〜」


大和「ったく…。…まぁ璃夢ちゃんは昼はいつもココに来るしいてもいいか…」


翼「マジで!?サンキュー!んじゃ、スープおかわりしよ〜!」


重たい話も終わったので、翼は食事を再開させ、スープをおかわりしようとした。


大和「なっ!お前は一杯たけだ!残りは俺の!」


翼「はぁ!?そんなの誰が決めたんだよ!」


大和「り、り、璃夢ちゃんがそう言ったんですぅ〜」


翼「俺の事心配してくれるようなやつがそんなケチるかよ!理事長じゃあるまいし!」


大和「な、なんだと!?」


がやがやと喧嘩をしながら、最後には仲良く璃夢の作ったご飯を完食したふたりでした。


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