INFATUATOシンドローム
大和「じゃあ今から作れば?」


会話を静かに聞いていた大和さんがふとそんなことを言い始めた。だけど私は分かるんだよ。知り合った時間が短いとか関係ない。


璃夢「それって、ただ大和さんがお昼を作って欲しいだけですよね?」


大和「まぁそうとも言うよね〜」


やっぱり。あれ本気だったんだ。


大和「毎日とは言わないよ〜!今日は璃夢ちゃんが教室に戻ってからもずっと楽しみにしてたんだよ!」


そんなに美味しかったのかな?ただのサンドイッチで誰でも作れて、子供でも作れるものだったのに……。


璃夢「毎日じゃないなら…いいですけど…。
でもホントにたまにですよ?」


大和「ヤッター!!璃夢ちゃんってホントに天使っ!」


天使?私そんな可愛くないと思うな。


荘司「あんまり我儘言って俺の可愛い甥っ子を困らせるんじゃねぇぞ?」


大和「はーい!璃夢ちゃんっ!早く作ってよ!楽しみだったからご飯炊いておいたんだ!」


ってことは、ご飯に合うようなおかずを作ればいいのかな?それともご飯を使ってなにか作ればいいのかな?


大和「はいっ!キッチンへレッツゴー!」


そう言って私の背中を押してきた


璃夢「うわぁっ!」


ガチャ

強引に部屋に入れられると見知った顔が見えた。


璃夢「あっ!八重樫くん!おはようございます!怪我の具合はどうですか?」


翼「よ、よぅ。もう大丈夫だ」


璃夢「ホントですか?それは良かったです!」


あっ!なるほど!謎が解けた!八重樫くんが隣の部屋に居たから荘司さんは甥っ子って言い換えたんだ!

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