INFATUATOシンドローム
荘司「おいガキ。変なことするんじゃねーぞ」
さっきまでのおちゃらけた雰囲気は消え、まるでおヤクザさんのような空気をまとった荘司さんは低い声でそう言った。
ガキってもしかして八重樫くんに対して言ってる?
翼「しねーよ。」
普通の人なら怯えるところだが八重樫くんは怯んだ様子もなく一言だけ呟いた。
荘司「……璃夢、何かあったら呼べよ」
璃夢「え?うん、わかった」
何があるとも思えないけどとりあえず返事だけはしておいた。大体呼ぼうにも手段が何も無いけどね。
璃夢「じゃあ行ってくるね。お邪魔しました」
そして私たちは理事長室を後にした
はぁ〜5限目の数学っていちばん眠たいよ。でも、寝てたりサボったりすると大翔さん怖いんだよね〜。
璃夢「あれ?八重樫くんはソッチから教室に帰るんですか?」
階段に向かって私は歩いていこうとしたが、八重樫くんは真逆の方向に向かって歩いていた。
そのまま真っ直ぐ行くと私のクラスは近いけど八重樫くんのクラスは真逆の方向になるんじゃない?だから私はコッチの階段から下りる気満々だったんだけど…
翼「話があるって言ったろ?」
あっ、やっぱり私に対して話したいことがあるってことだったんだ!でもどこで話すのかな?
教室に行くまでの道のりで話すわけじゃなさそうだし…まぁついて行くのがいいよね?
そう思ってやって来たのは屋上だった