INFATUATOシンドローム
翼「よしっ!」


璃夢「っ!」


いきなり意気込んだ八重樫くんの声に驚いて肩をビクッと揺らしてしまう。

きゅ、急になに!?もしかして殴る準備できた的な!?


翼「俺、お前に惚れた!ダチになろうぜ!」


璃夢「ほ、惚れた!?」


急な告白に驚いて頭が混乱する。

え、え?ま、まさか女ってバレた!?


翼「あ、勘違いすんなよ?お前の男気に惚れたってことだからな?まぁたしかにお前はその…かわっ、可愛い…けど/////」


璃夢「だ、大丈夫ですか!?」


顔が真っ赤になっていくので心配になって声をかける。


翼「な、何でもねぇ!それより、俺とダチになってくれるか?」


男気に惚れたってことは、私が女だってバレてるわけじゃないってことだよね!男って言ってるし!

つまりダチっていうのは…もしかして…。


璃夢「………友達ってことですか?」


翼「あ?それ以外に何があんだよ」


璃夢「ぼ、僕と…友達になってくれるんですか?」


翼「おぅ!俺はお前と友達になりたい」


は、初めてそんなこと言われた。

私は感動して目に涙が溜まっていくのがわかった。


璃夢「す……すっごく嬉しいです!」


涙がこぼれないようにこらえながら、私は八重樫くんのそばまで近寄って手を取った。


璃夢「僕と友達になりたいってホント!?」


翼「あ、あぁ」


璃夢「僕、ホントは八重樫くんと仲良くしたかったんです!でもタイマン張ったらもう仲良く出来ないんだろうなって諦めてたんです!」


翼「そ、そうだったのか」


手を握りながらどんどん八重樫くんに近づいていくから、引かれてしまっているのがよく分かる。

しまった!急に距離をちぢめすぎた!


璃夢「す、すみません…友達っていた事ないので…どうしたらいいかわかんなくて…」


翼「……………はぁ!!?友達いなかったってマジで!?」


璃夢「はい…」
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