INFATUATOシンドローム
そしてやってみた結果、画面には【LOSE】の文字が………。そう、負けたという意味だ。さすがに分かる。
翼「ぷっ、ハハハッ!お前、マジで下手くそかよ!」
璃夢「わ、笑うことないじゃん!初めてやったんだから仕方ないでしょ?!」
ボタンがいっぱいあるのがいけないんだよ!
こんなに使う必要ある?殴ると蹴るだけでいいじゃん!『コンボ技出せ!』ってなに言ってるのか分かんない!
翼「はぁ〜お前にも苦手なもんあんだな」
璃夢「格ゲーは僕に合わないみたい。やっぱり実際にやる方が好きかも」
翼「ははっ!それは言えてるな」
格ゲーの場合は見てる方が楽しいかもね。翼はバコバコ相手をやっつけてて見てて気持ちよかった!
翼「よしっ!じゃあ次はお前がやりたがってたクレーンゲームするか!」
璃夢「うん!クレーンゲーム!」
そうそう!ずっとやってみたかったんだよねクレーンゲーム!
そう言ってやってきたクレーンゲームがたくさんある場所。
璃夢「わぁぁ!!いっぱいある!」
お菓子が置いてあるところや、ぬいぐるみが置いてあるところ、手みたいなので掴みあげる私が知っているものもあれば、ルーレットがぐるぐる回って光っているようなものまである。
翼「好きなの選べよ。俺がやり方教えてやるからさ」
そう言われてやってみたいものをぐるりと見渡して探してみる。
あっ!パンダのぬいぐるみだっ!!可愛い〜可愛い〜欲しいなぁ〜!
『あれかいい!』と言おうとして思い出す。
でも今は男の子だもんね……。男の子なのにあんなに可愛いもの欲しがったら怪しまれちゃう…。仕方ない…アレは…諦めよう…
そう思って再度辺りを見渡して違うものを探す。
璃夢「じゃあ、アレにする!」
そう言って私はある台を指さして翼の方を見た。
翼「………………。」
璃夢「翼?」
何故か翼はぼーっと私の方を見てる。私の顔になにかついてるかな?
翼「……ん?お菓子?」
あ、もどってきた。
私から顔を逸らすと、今度は私の指さす方向を見てくれた。
璃夢「うん!」
そう、私が指さした台は大きなお菓子が入っているところだった。
アレなら3ヶ月分はあるはず!しかもあんなに大きいのスーパーでも見たことないよ?