INFATUATOシンドローム
翼「えっと、まず1回プレイで100円な。最初にこのボタンを押して縦移動させて、次にこのボタンで横移動させる。そしたら、勝手にクレーンが降りて掴んでくれるはずだ」


そして台の近くまで来ると簡単に操作の方法を教えてくれた。


璃夢「なんか簡単そうだね?」


こんなのウィーンでウィーンでガッチャンじゃん!
《擬音が多くて何が言いたいのか分からない》


翼「そう思うだろ?でも、このゲームのアームが弱いんだよな。ホント、取らせる気ないって感じ」


璃夢「え!ぼったくりじゃん!」


1回100円で取らせてくれるなんて優しいなって思っていたら…まさかそんな意地悪なゲームだったなんて!酷い!


翼「ぼったくりって!ハハハッ!お前の言い回し面白ぇわ!」


だってそうじゃん!お金だけとって取らせる気ないって……そんなの私の敵だ!

でも……やりたいんだよね〜…。唯一ゲーセンで知ってるゲームなんだもん。


璃夢「よし!魁璃夢!初クレーンゲームやります!」


そう言って私は覚悟を決めお金を入れた。


翼「おぉ!頑張れ〜!」


うぃ─ん

うぃーん

うぃ─────ん


翼「おぉ?」


うぃ────────ん

うぃ─ん

ガコンッ


璃夢「つ、翼!!」


翼「や、マジかよ」


璃夢「取れたよ!!!」


とったのはトッキーの大きい箱のもの。

《☆トッキーとは スティック状の焼き菓子にチョコをコーティングしたものである☆》

トッキー食べるの、小学生以来かも!うわぁ!1回でとれるなんて大儲けだ!


翼「お前、格ゲーは全然ダメなのに!すげえ才能じゃん!」

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