INFATUATOシンドローム
えぇ!?小学生でも!?尚更危ないじゃん!勝手にお金使っちゃったりできるんだよ!?

《多分、課金のことを言っているのだろう》


璃夢「小学生にケータイなんて必要なの?」


実際、小中高校なくても生活できた私だけど…あ、でも今必要としてるか…


翼「親が心配なんだってよ。誘拐とかのな?
だから、GPSとか付いてるし、親が中身の確認もしてる」


なるほど、親が心配性なのか。ウチも過保護なんだよね〜、特に荘司さんが。
私は誘拐とかありえないからね。ずっと格闘技やってたから、返り討ちにするし

あ、でも誘拐されかけたことは何回かあったか


翼「つーか、スマホないって……貧乏だから買えねぇの?」


璃夢「そんなことないよ?何回か荘司さんに買ってあげるよって言われたけど、怖いから」


翼「怖い……?えっと、親には買ってもらわねぇの?」


璃夢「うーん。あまり必要性も感じないし。それに母子家庭だからあまりお母さんに負担をかけたくないんだ」


スマホってやっぱりお高いんでしょ?ひとつ20万くらい?もうとんでもない。それなら壊れたシャワーヘッドをどうにかして欲しいね。


翼「父親は………あっ…ゴメン………変なこと聞こうとして……」


璃夢「お父さん?お父さんはね」


翼「む、無理に言わなくていいって!」


聞かれたことに答えようとすると、何故か申し訳なさそうな顔をして焦る翼。

無理ってどういうことなんだろう?


璃夢「無理なんてしてないよ?お父さんは僕が生まれてすぐに死んじゃったらしいんだ」


翼「そんなこと…簡単に言うなよ…」


私はお父さんがいないのが当たり前に育ったから、辛いことなんてないのに、翼の方が悲しい顔をしてしまった。やっぱり優しいね。


璃夢「ごめん…でもあんまりお父さんのこと覚えてないし、辛い思い出とかある訳じゃないから大丈夫だよ?」


翼「そっか………。てか、電話しねぇとマズイのか?」


璃夢「あ、忘れてた!」


翼に電話と言われるまですっかり忘れてしまっていた。今の今まで話してたことなのに。
< 160 / 540 >

この作品をシェア

pagetop