INFATUATOシンドローム
荘司『どうせ、大和にでも捕まったんだろうなって思って待ってたけど5時半になっても帰ってこないじゃん?大和に電話したら璃夢いないって言うし、もうパニック!』


私も時計みてビックリしたよ、もう6時なんだって!友達といると時間の流れが早く感じるんだね!魔法みたい!


荘司『このこと璃花に言おうかと思ったけど、アイツの方がパニック起こしそうだったから言わなかったんだよ』


璃夢「あ、多分お母さんは知ってるよ?わ…僕が帰り遅くなること」


危ない危ない。危うく私って言うところだった。荘司さんと話す時は普通に“ 私 ”でいいって言われてたからつい言いそうになっちゃった。


荘司『えっ?そうだったのか?………幾ら何でもこの時間は遅すぎるだろ』


璃夢「た、確かに…でも、遊んでる時って時間忘れちゃうから…」


荘司『え?誰かと遊んでんの?』


きっと私が買い物か何かで遅くなったと思っていたのだろう、遊んでいるという言葉を聞いて驚いたような声を出す荘司さん。

そういえばお友達が出来たって報告してなかったかも!


璃夢「うん!翼とゲームセンターで」


荘司『翼?って男と遊んでるのか!?』


璃夢「えっ、そうだけど……」


なんでビックリしてるの?そりゃ男子校の友達なんだから男の子に決まってるよ。


荘司『り、璃夢は女の子なんだぞ!?しかもゲームセンターで男と一緒なんて!俺、そんな子に育てた覚えはありません!!』


友達ができたことを喜んでくれるかと思いきや、何故か女の人の口調と声色でそう言われる。


璃夢「えぇ?荘司さんに育てられた覚えは…ありますね」


荘司『そうだろ!?』


ありまくりだったよ。ちっちゃい頃からお母さんの帰りが遅い時は来てくれてたもん。荘司さんに育てられたと言っても過言じゃないよね。


荘司『もう遅いから迎えにいく。今どこにいんだ?』


璃夢「ゲームセンターだよ?」


荘司『学校から近い?』


璃夢「30分くらいのところかな?」

< 163 / 540 >

この作品をシェア

pagetop