INFATUATOシンドローム
歩いて車に近寄ってきた翼が話が聞こえていたのか、私の代わりにそう答えた。


璃夢「なんぱ?」


なんぱってどういう意味?難破…じゃないよね?


翼「おい、何それ?って顔すんなよ」


わ、わかっちゃった!?やっぱり名探偵翼くんだ!

《☆ナンパとは 知らない人に遊びに誘われること☆》

誘われてたの?それは知らなかったわ

そうだよね、難破だったらおかしいもんね?船壊れてないし、人の意見非難して被ってないし。


荘司「な、ナンパってホントなのか!?なんだよ!男よけに一緒に帰って来いって言ったのにお前全然使えねぇな!」


おとこよけ?ん?どういうこと?送ってくれるから一緒に帰ってこいって言ったんじゃなかったの?


翼「俺、男よけだったのか!?つーか、男よけってなんだよ!どんだけ璃夢のこと心配してんだよ!璃夢は男なんだぞ!?」


荘司「うぐ……そ、そうだが…そうじゃないんだよ!」


璃夢「あわわわっ!もう荘司さん黙りましょう!?帰りましょう!?」


このまま言ったら私が女って感づいちゃう!だって翼は名探偵なんだから!


荘司「あ、悪ぃ。もう遅いし、お腹すいただろ?どっか寄ってこうぜ?」


そう言われて車の中の時計を見ると、すでに7時手前だった。

そりゃもうお腹ぺこぺこなわけだ。


璃夢「じゃあ翼も帰ろ?後ろ乗ってもいいかな?」


荘司「えっ?コイツも一緒に送るわけ?」


璃夢「えっ?違うの?翼も一緒に送ってくれるからここに来るように言ってくれたんじゃないの?」


荘司「イヤ、それはさっきも言った通り男よけのためにコイツが必要で…」

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