INFATUATOシンドローム
雪「俺とお前がやった所で俺が勝つのは目に見えてる。だけど、タイマンすることで俺がトップになってしまうのは面倒臭い。だからタイマンは張らない」
すごくすごく丁寧にタイマンしてくれない理由を話してくれた。
なんだ、めんどくさいから買ってくれないんじゃなくてちゃんと理由があったんだね!
………って、私負ける前提!?
翼「あ゙ぁ?テメェふざけたこと言ってんじゃねぇぞ?」
ポキポキッ
日向くんの説明が気に食わなかったのか翼は指を鳴らして日向くんの方へと歩いていく。
璃夢「つ、翼!!落ち着いて!」
合意のないタイマン勝負はただの一方的な暴力だよ!
そう思って私は翼の腕を引っ張って止める。
雪「トップなんて興味無い。だから俺に関わるな」
言いたいことは全部言ったのだろう、私が翼を止めているのをいいことに屋上からさっさと出ていってしまった。
翼「ったく、調子に乗りやがって」
璃夢「可愛いのに勿体無いないね」
日向くんを追いかけていくような雰囲気がなかったので、私は翼から手を離した。
翼「そう思うよな?可愛いのっていい武器になると思うんだけどな」
璃夢「武器?」
翼「そうそう。欠点っていうのは武器として使うのが1番効果的なんだよな」
欠点を武器として使う………なんかめちゃくちゃカッコイイね!どうするんだろう?
璃夢「例えばどうしたらいいのかな?」
翼「うーん…お前の場合は、元から言葉遣いが女っぽいからいいんじゃないか?後は〜…女装?」
待って待って、いま日向くんの話してなかったっけ!?どうして私の……あ、女顔だから!?
《女顔というか女だ》