INFATUATOシンドローム
ー次の日ー


璃夢「日向くん!」


ちょうど登校してくると、日向くんが下駄箱で靴を履き替えているのが見えた。これは行かないと!と思い私は声をかけた。


雪「あ?なんだ、お前か。なんのようだ」


璃夢「どうか僕とタイマン張ってください!」


雪「はぁ……昨日言ったじゃねぇか。トップの座なんか譲ってやるからもう関わってくるな」


璃夢「そこをなんとか!」


露骨に嫌そうな顔をする日向くんを前に、私は頭を下げてもう一度お願いした


雪「……めんどくさ……。タイマン張りたくない理由、教えてやろうか?」


え?トップになりたくないだけじゃないの?

昨日聞いた理由の他にも理由があったのならば!


璃夢「聞きたいです!」


その理由を何とかしたらタイマン張ってくれるかも!

ドキドキしなから日向くんからの言葉を待った。そして日向くんが言ったことは…






雪「お前が女みたいで嫌だからだ」


え、え、えぇぇええええええええ!?原因は私!?し、しかも!


璃夢「そんな理由!?」


大したことない理由だったし、納得ができない理由だった。


雪「俺は女が大嫌いだ。ビービーうるさいし、弱いし。」


そ、そんなぁ〜コレ、女の子ってバレたらどうなるんだろう…いやいや、今はそんなことより!


璃夢「理不尽です!僕は男なのに!」


雪「なら、もっと男らしくなってから俺に勝負を挑むことだな。まぁそんな日、一生来ないと思うけど」


そう言って去っていった。

そ、そんなに私って男の子っぽくない?確かに髪は長いけど………今どき髪の長い男の子は珍しくないよね!?

《絶対にそんな男の子いないだろう》

切った方がいいんだろうけどお母さんとの約束だから……

そうだ!見た目はダメでも行動と言動を男っぽくしよう!そうと決まれば今からやるぞ!!





そして教室前。

よし!まずは制服を着崩してみた!少しは男っぽくみえるかな?
《チャラいと勘違いしているのでは?》
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