INFATUATOシンドローム

ガラガラッ

翼「おぉ!璃夢、おは……よ………お前!その格好!」


璃夢「おっす!翼!」


口調も男っぽく!
《やはりチャラ男と勘違いしている》


翼「どうしたんだよ!」


少し怒っているような、焦っているような表情で私に駆け寄ってくる翼。

男らしくなったからビックリしてるのかな?ヤッター!ドッキリ大成功!


翼「そんなに服乱れて!誰にやられた!」


璃夢「えっ?」


勢いよく肩を掴まれたと思うと、何故かそんなことを言われた。

どういうこと?誰にやられたって何?驚いてるんじゃないの?
《璃夢の考えていることと違う意味で驚いている》


翼「女みたいだからって…ヤラれたんだろ?」


璃夢「殺られる?」


私、ちゃんと生きてるけどな…。

《漢字が違う。》


翼「辛かったよな…俺がお前の敵討つからっ、だから誰にやられたのか教えろ!」


あれれ?もしかして…もしかしなくても、なんかおかしな話になってる?


翼「お前が襲われそうなことぐらい簡単に予想ついたのにっ、俺が一緒なら襲われることもなかったのに!」


襲われる!?別に殴られたりされてないよ?

……………ん?あぁ!わかった!だから翼は『どうしたんだよ!そんなに服乱れて!』って言ったんだ!

つまりこういうことだね!

私の服装が着崩されている(乱れてる)から、どこかで集団イジメにあったと思われたんだ!

じゃあ早く誤解とかないと!翼がなんの罪もない人を殴ることになっちゃう!


璃夢「翼!違うんだ!」


翼「あぁ?お前庇ってんのか?…脅されたんだな!?俺が今すぐ行ってくっから教えろ!」


あぁああ!違うんだよ!なんかだんだんと収拾のつかない話になってきてる!!


翼「お前が言わねぇなら片っ端からぶっ潰してくるからなっ!?」


璃夢「僕の話を聞いてぇぇええぇえええ!」


そして私は翼を落ち着かせて、日向くんに言われたことと、服は乱れていたんじゃなくて着崩していたということを話した。


翼「なるほどな…だから服が乱れてたのか…」


ふぅ、今度はちゃんと話が通じた…。って、乱れてたんじゃなくて着崩してたの!通じたようで通じてないじゃん!



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