INFATUATOシンドローム
雪「で?何してたんだよ」


服に着いた土や葉っぱをはらいながら日向くんはそう言った。

何してた?………あ、そうだ!


璃夢「猫ちゃん!」


自分の腕の中にいる猫ちゃんを見た


「にゃーにゃーにゃー」


璃夢「はぁ…よかった〜」


無意識にずっと抱きしめていたので存在を忘れていた。でも苦しんでる様子も怪我もないようで安心する。


璃夢「全く…心配かけちゃダメでしょ?」


私は猫ちゃんを地面に下ろし、そして私は正座をしてお説教をはじめた。


「にゃー…」


璃夢「今度から危ないことしたらダメだよ?
特に、木登りする時はお母さんと一緒にしなさい。わかった?」


「にゃー」


お説教をすると、猫ちゃんはしっかりと返事をしてくれる。きっと分かってくれただろう。


雪「ふっ…猫に説教するとか馬鹿だろ」


猫ちゃんを『偉いね〜賢いね〜』という気持ちを込めて撫でていると、日向くんが笑ったような声が聞こえた。

顔を向けると、いつもの仏頂面ではなく笑っている日向くんが居た。


璃夢「っ!笑った!」


雪「っ、笑って悪いか。お前がアホなのが悪い」


確かにすこし馬鹿にされてる感はあったけど!それでも日向くんが笑った顔が見られるのは凄い!
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