INFATUATOシンドローム
翼「だから急がねぇとヤベぇなって話」


そう言っていつの間にか机の上に広げられたお菓子をパクパク食べる。

なんか、翼の喋り方じゃ危機感を感じない!


璃夢「な、何としてでも日向くんとタイマン張らなきゃ!」


翼「そうなるな。で?タイマン張れそうなのかよ」


璃夢「うっ……もう来んなって言われた…」


翼「もう来んなって…はぁ………だと思ったぜ。仕方ねぇ、もうアレしかねぇか」


璃夢「?翼、アレって何?」


翼「ん?アレって言ったらアレだよ」


だからアレって何?!


翼「アレって言うのは…………そう、殴り込み!」



はっ?









ガラガラッ!


翼「日向ー!!今日こそタイマン張ってもらうぜ!」


お菓子を一通り口に突っ込んだと思ったら急に教室を出て、日向くんのクラスに乗り込んだ翼。


璃夢「つ、翼!良くないよ!」


止める私の声なんて聞こえていないようで日向くんの席へと歩いていく。

そんな日向くんの方を見て見ると机に突っ伏して寝ていた


璃夢「翼!日向くん寝てるよ!」


『だから帰ろう!』という意味で言ったのに


翼「つーことはタイマン張るとき、アイツは寝起きってことだ!」


ぜんぜん伝わらなかった。

悪い事考えてる!曲がったことが嫌いな翼がなんてことを言うんだ!


璃夢「日向くん、疲れてるんだよ!ねっ?また後にしよ?」


翼「そんなこと言ってたらタイマン張れねぇじゃん」


た、確かにそうだど……だけど寝てる人を起こすのはどうなの!?私だって寝てるのに起こされたら辛いよ!?


雪「…………うるさい…」


翼「おっ!起きたじゃ〜ん」

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