INFATUATOシンドローム
翼「ほらアソコ、よーく見てみろ」
何があるのかと思って、翼の指さす方を見てみると
璃夢「あっ、日向くん!」
壁にもたれ掛かるようにして立っている日向くんが居た。
翼「そう。さっきからスマホ見ててよ、誰かと待ち合わせしてるみたいなんだよ」
なるほど。誰かと約束してるなら今出ていったら邪魔になるかもしれないしね。翼ってやっぱり優しいな〜
翼「にしても、誰と待ち合わせだ?」
帰りはいつも歩いて帰ってるって翼から聞いてたけど…。約束してるっことなら時雨とかかな?
ドサッ
璃夢「えっ!?」
そんなことを考えながら日向くんを見ていると、急に体が傾いたかと思ったら地面に倒れてしまった。
翼「日向が倒れた!?なんでいきなり!?」
私たちは急いで日向くんに近寄った
璃夢「日向くん!?日向くん!」
倒れている日向くんの体を起こして、おでこに手を当てた
璃夢「やっぱり…すごい熱だよ!」
なんとなく38度は超えてる気がする…。
とりあえずポケットからハンカチを取り出し、滝のように流れる汗を拭いてあげる。
翼「はぁ!?こいつ熱あったのかよ!……ん?璃夢。やっぱりってなんだよ!」
璃夢「教室行った時、体調悪そうにしてたからもしかしたらって思ってて…」
翼「あぁ、だから日向のところに行かせないようにしてたのか……って、それならそうと早く言えよ!」
璃夢「でも最終的には倒れた日向くんを病院に連れていくことが出来るじゃん!」
翼が見張っててくれてよかったよ!そうじゃなかったら今頃私たち家に帰ってるし、倒れてる日向くん助けれてないよ!
翼「あぁ、そっか!それもそうだな!」
とりあえずここから1番近い病院はどこだろう…。
雪「さ、きがけ?」
そんなことを考えていると日向くんが目を覚まし、目が合った。
璃夢「あっ、日向くん!大丈夫ですか?今から病院に向かいますから頑張っ「イヤッ!いい!」へっ?」
支える私の手を振り払って立ち上がった日向くんはやっぱりふらついていた。