INFATUATOシンドローム
そう言って私にケータイを渡すとしゃがんでうずくまった。
璃夢「えっ!?ちょっ、日向くん!?」
雪「早く、出ろよ……ゴッホゴホッ…大事な用かも…しれないんだろ?」
喋るのも辛そうなので話しかけたことを申し訳なく思う。
うっ、大事な用事かもって言ったのは確かに私だけど…ほんとに、出ちゃうからね?
えっと?確かこのボタンを押せばいいんだよね?
通話ボタンを押した
璃夢「もしもし。時雨?」
?『あぁ?誰だテメェ』
聞こえたのは時雨の声ではなかった
璃夢「コッチが誰だテメェですよ」
なんでバカって書いてあって時雨で、時雨だと思ったら知らない人が出るの?
翼「プハッ!オマ、どんな会話してんだよ!」
雪「……?」
?『テメェ、なんで日向の電話持ってやがんだ』
璃夢「借りたからですよ」
?『はぁ?意味わかんねぇこと抜かしてんじゃねぇぞ?』
璃夢「そっちこそ意味わかりません。そのケータイ、時雨のですよね?時雨は?」
?『あぁ、そうだった。つーか俺が用あんのは日向なんだよ。日向に変われよ』
璃夢「日向くんにですか?うーん…どうしようかな」
日向くん風邪気味だし、さっきも言ったけど話すのも辛そうだし…