INFATUATOシンドローム
璃夢「もぉうるさい!さっさと用件言って!帰って!」


?『あーぁ、お前が馬鹿とかいうからキレちゃったじゃーん?』


?『俺のせいなの?でも事実じゃん?』


璃夢「後ろの馬鹿は黙ってください」


馬鹿?『あ゙ぁ?誰に言ってんだテメェ!』


璃夢「そっちが悪いんですよ?僕を馬鹿って言ったから!バカって言ったほうがバカなんですよ!バーカ!」


スマホの画面に向かってイライラを発散させていると、ポンッと肩を叩かれた。


翼「………璃夢、やっぱりお前の所為で脱線してる」


肩に手を置いたのは翼で、顔を見るとちょっとだけ疲れた顔をしていた。


璃夢「えっ?あっ、ホントだ」


……私の所為って言うのがちょっと引っかかるけど、また脱線したのはそうだね…。


?『もうそろそろ本題入っていいかな?』


璃夢「あっ、どうぞ。そちらのバカがご迷惑をお掛けしました」


馬鹿?『そちらのバカって俺のことだよな?
テメェ、覚えとけよ?』


璃夢「誰も貴方だなんて言ってないじゃないですか。やっぱり分かってるんじゃないですか〜」


馬鹿?『お前、マジで覚えとけよ?』


?『もうお前も黙れ。本題に入ると時雨ちゃんって言うのかな?その子、誘拐したから』


急に真面目な話に変わった。

へっ?誘拐?誘拐ってあの誘拐?犯罪だよ?


?『返して欲しかったら日向ー、聞いてるよな?鍛冶場巍(かじばぎ)倉庫って分かる?そこにいるからちゃんと来いよ。来なかったらこの子、どーなるかな?』


雪「チッ」


日向くんは舌打ちをするとふらつきながら立ち上がった

そして、私の持っているスマホに顔を近づけると


雪「時雨に手ぇ出したらぶっ殺すからな」


いつも以上に低い声でそう言った

< 224 / 540 >

この作品をシェア

pagetop