INFATUATOシンドローム
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ー次の日ー
璃夢「ねぇ、翼。もし今日、日向くんとタイマンが張れなかったらどうなるの?」
翼「1年制覇がほぼ無理って言っても過言じゃないな。」
ありゃぁ……どうしよう…日向くん、風邪治って無いかもしれないし…そうなるとタイマン張れないでしょ?
仮に今日来てたとしても病み上がりのなわけだし…本領発揮できないよね?
ガラガラッ
雪「………おい」
翼「おぉ!日向じゃん!元気になったんだな!」
そんな会話をしていると教室の扉が開き、私たちのそばまで日向くんが歩いてきた。
雪「……。コホンッ」
璃夢「あれ?もしかして治ってないんですか?」
咳コホンって…そりゃそうだよね、あれだけ高熱だったのに一日で完治なんて厳しいよね。
雪「………違う。…あ…と…その…」
しかし、いつもなら無視されるか暴言を吐かれるかのどちらかなのに今回に限っては返事もしっかり返ってきたし、何か言いたそうだ。
雪「………とりあえず…俺について来い。」
日向くんはそう言うと、教室の外へと向かって歩き始めた。
璃夢「えっ!どういうことですか?」
よく分からなかったので私は椅子から立ち上がり、教室を出て行こうとしている日向くんを止めた。
雪「…………タイマン張りたくないのか」
璃夢「えっ?」
立ち止まって少しだけ顔を後ろに向けた日向くん、小さな声だったけどハッキリと聞こえた。
翼「タイマン張ってくれる気になったのか!?」