INFATUATOシンドローム

翼「チッ、オラッ!」


ドスッ

八重樫くんは気づいていたらしく、素早く避けるとヤンキーを殴って倒した。

す、すごいッ!


翼「曲がったことが嫌いだって言ってんだろ?さっきの話聞いてたか?マジでゴミだな」


そして口が悪いッ!でも凄いな。八重樫くんも、日向くんも。気配で分かるってこと?……やば、私に勝ち目全然ないんだけど…。


?「へぇ〜八重樫くんもやるね」


えっと、この人は有栖先輩だった…はず?うーん、やっぱり全然ヤンキーに見えない。爽やかな優しい人に見える…。怒らなさそうだな。


理緒「後は魁璃夢って子なんだけど…俺、その子だけ顔みたことなくてさ〜」


昴「理緒が抱きついてるソイツじゃねぇの?」


そう言ってヤンキー先輩は鋭い目付きと共に私を指さした。

ギクッ

ば、バレますよね〜?だって髪長い男の子なんてそうそういるわけないし。


理緒「確かに髪が長いって書いてあったけどもしかしたら切ってるかもしれないじゃん?それにズラしてるかもしれないし〜?」


ズラ?


璃夢「ぷっ」


八重樫くんと同じこと言ってる。


昴「おいテメェ何笑ってやがんだ、あ゙ぁ?」


ひぃ!こ、怖ぇ〜本物のヤンキーがいる〜!
《この学校にいる殆どが本物のヤンキーだ》


理緒「昴(すばる)〜?あんまりイジメないでよ〜!ハムスターちゃんが怖がってるじゃん」


昴「ハムスターってどこがだよ。タダのチビじゃねぇか!女みてぇな顔しやがって」


ち、チビだって!?160cm はあります!ギリギリだけど!毎年5mmくらい増えたり減ったりしますけど!
《男の子の平均としては小さすぎます》

< 29 / 540 >

この作品をシェア

pagetop